lighthouse / selfportrait / holytown / wartime / relationship
lighthouse
空に祈ったのは私で 大停電が終わるとき君はここからいなくなるだろう
砂時計 あせらなくていいから悲しい夢をずっと見せてね
湿ったハイライト イメージになってでも息継ぎができない心
ありえないくらい眩しい水面を揺らして舟は再び戦地へ
ああ月が登ってしまう 彼が灯台守になれないままで
また光 もうきっと迷うことなく君が彷徨うための灯台
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self portrait
そっと佇んで涙が落ちるときのあなた以外のスローモーション
綺麗事だけでわたしは満たされて満月の夜の通信対戦
霞の向こうには街が 抱き合った恋人たちが眠る棺で
一枚の肖像画になってしまいたい 友達はずっとふざけている
抗不安剤 何かを知っていたころの恥ずかしい彼女と自分
倫理観とかないんだよねといいながら彼はヴィニール傘を畳んだ
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holy town
少年はいつも夢見がち 何かをずっと堪えていて それは春
期待して待っていてね あなたの背丈より少し小さい怪物
囚われのお姫様みたい 想像上の夜に二人 本当に
あなたとの生活がまだ楽しくて街に大きな塔が建った日
青春ごっこ 少し伸びた前髪に触れてそれは思い出じゃなくて
手品師は命を賭けてイリュージョン 僕のトラウマは消える/消えない
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war time
恋人は戦地に向かう汽車の中 弟になる夢を見ている
don't say goodbye 君は讃美歌を別れの歌と誤解していた
悲しみの致死量 わたしの喉の奥にある愛の器官で飲み干して
祝祭の火薬 花火のあがる夜はこんなにも綺麗だということ
いつか人を殺すことになるだろう 官給品か自作の銃で
起き上がるために布団に寝転んだ 革命は明日 必ず明日
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relationship
溺れてる 彼は言葉と錠剤と無責任な喝采の胸に
潜水夫 次現れるならあの位置に 容易く消える炎だろうと
流れ星 いつか君だと思っていたものは煙ではなく君だった
最初から君は知ってる 新しく生まれる天使の下の名前を
生まれながらに空の飛び方を覚えていて恋を選ぶと忘れてしまう
石にも花にも本当の名前があって 呼ばれなくても消えたりしない
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